■市場の一日

●入荷

前日の夜から早朝にかけて産地市場の仲買人漁業生産者などから出荷された魚類が、トラックや貨車などで市場に運びこまれます。

●販売準備
・荷卸し配列
この入荷に備えて、卸売業者の職員は、早朝に市場に出勤して、入荷した物品を順次荷卸しをし卸売場に配列し、品物を確認したのち積み上げた箱の上に品名、産地、数量などを表示し又は見本びらきをしてせり売りが始まる時刻までには販売の準備をすませます。
・下見
せりの販売準備が進んだ頃、せりで買受ける仲卸業者と売買参加者は、配列物品を見て廻り自分の必要とする品物と鮮度や品質数量を調べ値段の予想をたてます。
・せり
せりは、一定の時間から一斉に始まりますが、時間前になるとせり台やせり物品の前に多数の仲卸業者や売買参加者が集まります。合図のベルや鐘が鳴りますとせりが始まり、威勢のよいせり声が場内にはねかえり戦場のような活気があふれてきます。

●仲卸店舗

@仲卸業者がせりで買い取った品物は、ただちに仲卸店舗に運ばれ、色々の地域から買いに集まってくる小売店や飲食店などの人達が買い易いように細かい単位に仕分けしたり、マグロのように大きな魚体を切ってブロック状の魚肉に調整するなど販売の準備をします。
Aせりが終わる頃には、買出人が店舗を見て廻りますが、仲卸業者はこの人たちには相対で値段を決めて売ります。また、物品によってあらかじめ注文を受けていた地方の卸売市場の業者や問屋などへトラックなどで配送したり、運送屋に頼んで送ってもらいます。
買出人
@買出人が仲卸店舗で買った品物は、買荷保管所などを経てトラックなどに積み込まれ普通の勤め人がポツポツ出勤しはじめる頃各自の店舗に向かってスタートして行きます。
Aなお、買出人は、附属店舗で包装資材や水産物以外の食料品などを購入したりします。

●卸売業者(岐阜魚介)

@せり人は、せりが終わるとすぐ電話で自分が担当して販売した産地にいくらで売れたか、また値段の市況などを知らせるとともに産地の情報を聞いたりして、市場への出荷を要請します。
Aまた、せり人は、今日の取引結果等の販売データをコンピュータに入力し、これによりコンピュータ室は出荷者への仕切書、買受人への請求書、関係官庁への報告書などをアウトプットさせます。また、販売代金の回収や出荷者に販売仕切金を送付します。
午後の市場
昼過ぎには、市場はほとんど取引を終了し、場内は清掃され、明日の入荷販売にそなえられます。今朝早く出勤してきた卸売業者の職員は明日の入荷の手配を済ませ、仕事を終えて家に帰り、午睡してまた明日の早朝出勤のためにそなえます。しかし、事務担当の職員は、販売後の事務経理処理のため、ヒッソリとした市場の事務所で夕方まで勤務しております。

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